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ジャーナル

展示会デザインで成果を出すためのクリエイティブ戦略|ブース×Web×マーケティングを結ぶ成功プロセス

Knotus Inc.

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展示会は、単なる出展イベントではなく、企業が自社の価値を「体験」として伝えるリアルマーケティングの舞台です。
ブースのデザインや印刷物の制作だけでなく、Webや広告、データ活用までを一貫して設計することで、展示会は「ブランド発信」と「リード獲得」を両立させることができます。
この記事では、デザインとマーケティングを統合し、成果を出すための成功プロセスを体系的に解説します。

成果を左右するのは「戦略とデザイン」の連動

展示会で成果を出す企業は、例外なくデザインとマーケティングが連動しています。
ブースの美しさだけでは来場者の心は動かず、「誰に・何を・どう伝えるか」という戦略をビジュアルに落とし込む必要があります。
ブランドの世界観と顧客体験を統合できているかどうかが、成果の分かれ目です。

デザイナー不在の課題

展示会を社内主導で進めると、多くの企業が次のような課題に直面します。
根本的な原因は、「デザインを統合的に考える専門人材」が不在であることです。

部署ごとに発注し、トーンがばらばらになる

部門単位で制作を進めると、メッセージやビジュアルの一貫性が失われ、ブランドイメージが分散します。
成果につながる展示会には統合設計が不可欠です。

  • 営業は「説明を重視」、広報は「ビジュアルを重視」、経営層は「コストを重視」
  • 各部署が別々の業者に依頼し、最終的に統一感のないブースやパンフレット、映像が並ぶ

=結果として「何をしている会社か」が伝わらず、印象が薄く終わってしまう。

メッセージが整理されていない

展示会では情報量の多さよりも伝達の構造化が重要です。
伝えたいことを絞り、来場者が瞬時に理解できるストーリーへと変換する力が求められます。

  • 「新製品」「採用」「PR」など訴求内容を盛り込みすぎ、1枚のパネルに情報が乱立
  • 伝えたいことは多いが、「伝わる構造」になっていない

=展示会は情報を詰め込む場ではなく、選び抜く場。優先順位を決める設計力が求められる。

展示会後の流れが設計されていない

展示会の真価は「会場の熱量」をWebや営業活動へ接続できるかにあります。
名刺収集で終わらせず、データ連携によるリード育成設計が鍵です。

  • 名刺を集めただけで終わり、フォローや分析の導線が途切れる
  • 配布物や動画がWebに連動しておらず、興味を維持できない

=Web/MA/SNSと接続して初めてROI(投資利益率)の可視化が生まれる。 展示会はデータ設計の起点である。

デザインに「根拠」がない

成果を生むデザインは感覚ではなく、戦略的な裏付けと心理設計に基づいています。
配色/コピー/導線には、すべて理由と目的を持たせる必要があります。

  • 「目立つように」「かっこよく」といった感覚的判断に終始
  • 色やコピー、導線にデータや心理的裏付けがなく、再現性のある成果につながらない

=デザインは感覚ではなく、戦略的意思決定の可視化である。

社内では最適化できても、差別化はできない

自社視点だけではブランドの「当たり前」が外に伝わりません。
外部パートナーを早期に巻き込む、第三者視点によるブランド翻訳と差別化こそ、展示会ブランディングを強化する最大の要素です。

  • 社員は製品/サービスを知りすぎており、第三者視点を持ちにくい

=来場者にとっての「初見の理解」を翻訳できるデザイナーの視点が不可欠。

展示会マーケティング成功の3ステップ

【事前】集客導線を設計する

  • 展示会専用LP+SNS+メール+広告の一貫構成
  • テーマ/メッセージ/来場予約導線を明確に設計
  • 来場前に関心を高め、「会って話したい」と思わせる仕組みをつくる

【当日】体験を設計する

  • 「3秒で興味を引く」「10秒で理解させる」「30秒で深掘りさせる」視線設計
  • デモなどで立ち止まる仕掛けをつくり、体験を中心に情報を整理
  • 営業が話す前に「理解が進むブース」を目指す

【事後】データ接続で成果を追う

  • 名刺/フォーム/QRスキャンを一元管理し、CRM/MAへ即時連携
  • 展示会後48時間以内にフォローメール/広告再配信/資料DLを実施
  • 「展示会 → Web → 問い合わせ → 商談」の流れを可視化し、次の改善へつなげる

3秒で興味を引く「企画力」とは

デザインの前にある「企画設計」こそ、展示会成功の起点です。
どれほど美しいブースや映像を作っても、来場者が3秒で「自分ごと」だと感じなければ足は止まりません。

● 分岐型フローチャートで来場者の課題とソリューションを調和した企画|株式会社アインズラボ

誰に(ターゲット設計)

企画の精度はターゲット定義の明確さで決まります。
具体的なペルソナ像を設定し、言葉と体験を最適化することが成果への第一歩です。

  • 「見込み顧客」ではなく、明確なペルソナを設定する

例:購買権を持つ技術部長/導入を検討する営業責任者/採用候補の学生など

何を(メッセージ設計)

「伝えたい機能」ではなく、「相手が得る価値」を中心に企画します。
顧客視点で再構築されたメッセージが、展示会での共感を生み出します。

  • メッセージの起点を「自社の強み」から「顧客の課題」へ移す
  • 機能面だけではなく、顧客にとってのベネフィットを中心に設計する

例:「AIで検査を自動化」ではなく「人手不足を解消する生産ライン改革」

どんな体験で(体験設計)

展示会ブースは五感で体験するメディアです。
視線/感情/理解を設計する体験構築が、足を止め、商談へ導く最大の要因となります。

  • 見る/触る/聞く/話すの五感を通して伝える
  • 映像で課題を提示 → 実機で体験 → 営業が具体的に説明、という感情から理解への流れをつくる

ストーリーでまとめる(統合設計)

「3秒→30秒→3分」の設計で興味から信頼へ導く。
一貫した体験ストーリー設計が、展示会を「語れるブランド体験」へと変えていきます。

  • 3秒で惹きつけ、30秒で理解し、3分で信頼を得る
  • この時間設計を軸に、ブースを体験ストーリーとして企画する

優れた展示会デザインは、空間の美しさではなく「体験を生む企画」から始まる。
その根底にあるのが、企画力という「目に見えないデザイン」です。

成果を最大化する「統一設計」の考え方

世界観の統一

ブース/パンフレット/映像/Webサイトなど、すべてのクリエイティブを同一トーンで統一する。
配色/フォント/写真/コピーを揃えることで、ブランド信頼度が一気に高まる。

コピーと情報の整理

「キャッチコピー → ベネフィット → 行動喚起(CTA)」の3層構造で明快に。

例:
3D解析で製造のムダを削減(キャッチ)
工数20%削減・不良率10%改善の実績(ベネフィット)
展示会ブースで体験デモ実施中(CTA)

デジタル体験の拡張

ブース内に配置したQRコードから製品・サービスLP/導入事例/動画へ誘導
オフラインの体験をオンラインに接続し、展示会後も関心を継続させる。

展示会×Web連動の最適設計

これらを一貫して設計することで、展示会は単発イベントから「成果を生む仕組み」へと変わります。

フェーズ 目的 活用チャネル 主な施策
会期前 集客・期待醸成 Web/SNS/広告 専用LP/事前来場予約フォーム/ティザー投稿
会期中 記憶定着・行動喚起 ブース/パンフ/映像 体験導線/コピー設計/QR誘導
会期後 リード育成・商談化 メール/MA/広告 展示会フォローLP/限定資料DL/動画再配信

私たちの展示会支援アプローチ

株式会社Knotusでは、戦略・デザイン・運用を一貫した思想で支援。
成果を生むブランド設計を、展示会を起点に共に構築します。

  • ブランディング×マーケティングの融合設計:企業の目的から逆算し、戦略・デザイン・導線を統合
  • 一貫したビジュアルデザイン:ブース・印刷物・Web・SNSの世界観を統一
  • データ接続支援:展示会フォーム、GA4、広告などを連携し、行動データを可視化
  • 展示会後の資産化:ブースデザインをLP・営業資料・映像などへ再展開

まとめ

展示会の成功は、美しいデザインではなく、成果を生む体験設計にあります。
Web・SNS・広告・ブースが連動し、ひとつの物語として伝わるとき、ブランドの価値は最大化します。
そのためには、デザイナーとマーケターが同じ目的のもとに戦略を共有することが欠かせません。

株式会社Knotusは、展示会を企業の「ストーリーが伝わる舞台」として再定義し、ブースデザインからWeb/印刷物/デジタル施策までを一貫して支援します。
出展を「成功プロセス」に変える設計を、ぜひご相談ください。

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